どうも~げだや(@Geda_ya)です。
AIとの対話が日常になった今日この頃、AIに的確な指示を出すための「プロンプト」の重要性がますます高まっていますね。
プロンプトとは、簡単に言えば「AIへのお願いの言葉」であり、AIとのコミュニケーションの根幹をなすものです。これが上手だと、まるで魔法のように、あなたが本当に欲しい情報をピンポイントで引き出すことができます。
逆に、曖昧なプロンプトでは、期待外れの答えが返ってきてしまうことも少なくありません。
この記事では、AIの能力を最大限に引き出し、あなたの意図通りに動いてもらうための、効果的なプロンプト作成のコツを、元の内容をさらに深掘りして詳しく解説します。プロンプト作成は、練習すれば誰でも上達できるスキルです。
さっそくその秘訣を見ていきましょう!
良いプロンプトを作るための5つの重要ポイント
効果的なプロンプトを作成するには、いくつかの重要な要素を意識する必要があります。ここでは、特に重要となる5つのポイントを詳しく見ていきます。
-
目的を明確にする:「何を達成したいのか」を具体的に
-
プロンプト作成の第一歩は、「AIに何をしてほしいのか」を自分自身がはっきりと理解することです。目的が曖昧だと、AIも何をすべきか迷ってしまいます。
-
悪い例: 「何か面白い話をして」
-
良い例: 「小学生向けの、宇宙に関する面白い豆知識を3つ教えて」「新しいSF小説のアイデアを5つ提案してほしい」「以下の長文記事を300字程度で要約して」「Pythonで書かれたこのコードのエラー箇所を特定し、修正案を提示して」
-
このように、「アイデア出し」「要約」「翻訳」「コード生成」「デバッグ」「情報検索」「文章作成」など、具体的なタスクを明示することで、AIはその目的に沿った思考を開始できます。
-
-
役割(ペルソナ)を設定する:「誰として答えてほしいか」を指定
-
AIに特定の役割や立場を演じてもらうことで、回答の視点、専門性、口調などをコントロールできます。これにより、より目的に合った、一貫性のある回答が期待できます。
-
指示方法: 「あなたは〔役割名〕です。」「〔役割名〕として答えてください。」
-
例:
-
「あなたは経験豊富なマーケティングの専門家です。新商品のSNSキャンペーン戦略を立案してください。」
-
「あなたは小学校の先生です。分数の割り算を、例え話を交えて分かりやすく説明してください。」
-
「あなたは辛口の書評家として、この小説の改善点を指摘してください。」
-
「あなたはユーモアあふれるコメディアンです。日常のささいな出来事を面白おかしく語ってください。」
-
-
役割を与えることで、AIはそのペルソナが持つであろう知識や話し方をシミュレートし、より人間味のある、あるいは専門的な回答を生成しやすくなります。
-
-
具体的な条件を指定する:「どのように答えてほしいか」を詳細に
-
目的と役割が決まったら、次は出力に関する具体的な条件を付け加えます。これにより、AIの自由度を適切に制限し、期待に近いアウトプットを得ることができます。
-
指定できる条件の例:
-
文字数・単語数: 「500文字以内で」「約1000語で」
-
トーン・口調: 「丁寧な言葉遣いで」「フレンドリーな感じで」「専門的かつ客観的に」「情熱的に」
-
対象読者層: 「初心者向けに」「専門家が読んでも納得できるように」「子供にも分かるように」
-
出力形式: 「箇条書きで」「表形式でまとめて」「ステップバイステップの手順で」「マークダウン形式で」
-
含めてほしい要素: 「必ずキーワード〔X〕を含めて」「具体的な数値を挙げて」
-
含めないでほしい要素: 「専門用語は避けて」「個人的な意見は含めないで」
-
-
条件は多ければ多いほど良いというわけではありませんが、必要な制約を明確に伝えることが、望む結果への近道です。
-
-
背景情報(コンテキスト)を提供する:「状況や文脈」を伝える
-
AIがより的確な応答を生成するためには、指示の背景にある情報(コンテキスト)を理解していることが非常に重要です。あなたが何について話しているのか、どのような状況下での依頼なのかを伝えることで、AIの回答精度は格段に向上します。
-
提供すべきコンテキストの例:
-
会話の文脈: 「これまでの話を踏まえて、次の提案をしてください。」
-
参照情報: 「以下の記事を読んだ上で、その要点を3つ挙げてください。(記事内容を添付)」
-
プロジェクトの目標: 「このプロジェクトの目標は〔目標〕です。その達成に役立つアイデアをください。」
-
制約条件: 「予算は〔金額〕円以内です。その範囲で実現可能なプランを考えてください。」
-
-
文脈が不足していると、AIは一般的で抽象的な回答しか返せなくなることがあります。関連情報を提供することで、よりパーソナライズされた、状況に適した回答を引き出せます。
-
-
例やヒント(出力例)を示す:「こんな感じで」と手本を見せる
-
AIに望む出力の具体的なイメージを伝える最も効果的な方法の一つが、例を示すことです。「Few-shotプロンプティング」とも呼ばれるテクニックですが、難しく考える必要はありません。
-
指示方法:
-
「以下のような形式で回答してください:〔簡単な例〕」
-
「例:入力『リンゴ』→ 出力『赤い果物』。この形式で、以下の単語についても説明してください:〔単語リスト〕」
-
-
AIは提示された例のスタイル、構造、内容のレベルなどを学習し、それに倣った回答を生成しようとします。特に、特定のフォーマットや独特の言い回しを要求する場合に有効です。
-
プロンプトの実践例
では、これらのポイントを踏まえて、具体的なプロンプトの例を見てみましょう。
例1:科学の解説
あなたは子供たちに科学を教えるのが得意な、ユーモアあふれる先生です。
『量子力学の基本的な考え方』について、中学生が理解できるように、比喩(例え話)を1つ以上用いて説明してください。
回答は500文字以内で、親しみやすいトーンでお願いします。
背景: これは学校の自由研究の導入部分で使う予定です。
このプロンプトでは、役割(ユーモアあふれる先生)、目的(量子力学の基本を中学生向けに説明)、条件(比喩使用、500字以内、親しみやすいトーン)、そして背景情報(自由研究での使用)が明確に指定されています。これにより、ただ「量子力学を説明して」と頼むよりも、ずっと意図に沿った、楽しくて分かりやすい回答が期待できます。
例2:マーケティングコピー作成
あなたは経験豊富なコピーライターです。
新発売のオーガニックコーヒー豆(特徴:フェアトレード認証、コロンビア産シングルオリジン、中煎り、フルーティーな酸味とナッツのような後味)について、Instagram投稿用の魅力的なキャッチコピーを3案作成してください。
ターゲットは健康とサステナビリティに関心のある20代~30代の男女です。
絵文字(☕️🌿✨など)を効果的に使用し、購入を促すようなポジティブで少しおしゃれな雰囲気でお願いします。
出力形式: 各案を番号付きリストで提示してください。
こちらも、役割、商品情報(背景)、目的(インスタ用コピー3案作成)、ターゲット層、トーン、絵文字使用、形式といった具体的な条件が盛り込まれています。
AIによる回答例(シミュレーション)
上記のプロンプトに対して、AIはどのように答えるでしょうか?シミュレーションしてみましょう。
例1(量子力学)への回答シミュレーション:
やあ、みんな!量子力学って、めちゃくちゃ小さな世界の不思議なルールを探る、ワクワクする冒険なんだ!🔬✨
例えばね、電子っていう小さな小さな粒があるんだけど、これは野球ボール⚾みたいに「ここ!」って場所にいつもカチッと決まってるわけじゃないんだ。ビックリするかもしれないけど、まるで姿の見えない忍者みたいに、フワフワ〜っとした雲☁️のように、「ここにもいるかも?」「あっちにもいるかも?」って感じで、いろんな場所に同時に存在する可能性があるんだよ!まるで分身の術だね!面白いだろ?
この「どこにいるかハッキリしないけど、可能性としては広がってる」っていうのが、量子の世界の基本的な考え方の一つなんだ。不思議だけど、これがミクロの世界のリアルなんだよ!
自由研究、頑張ってね!応援してるよ!📣
例2(コーヒーコピー)への回答シミュレーション:
はい、承知いたしました。オーガニックコーヒー豆のInstagram投稿用キャッチコピーを3案作成します。
🌿✨ 朝の目覚めに、地球にも優しい一杯を。コロンビアの太陽を浴びたオーガニック豆☕️ フルーティーな酸味とナッツのような後味が、あなたの一日を豊かに彩ります。 #オーガニックコーヒー #フェアトレード #シングルオリジン #サステナブルな暮らし #コーヒータイム #丁寧な暮らし
あなたと地球に、美味しい選択を🌱 フェアトレード認証のオーガニックコーヒーが新登場!✨ 中煎りで引き立つ、爽やかな酸味と香ばしい後味。こだわりの一杯で、心豊かなひとときを過ごしませんか? #コロンビアコーヒー #オーガニックライフ #エシカル消費 #おうちカフェ #コーヒー好きな人と繋がりたい
まるで飲む香水🌿✨ 一口飲めば、コロンビアの風を感じるかも?特別なオーガニック豆を丁寧に焙煎しました。フルーティー&ナッティーな味わいで、いつものコーヒーブレイクを格上げ☕️ #スペシャルティコーヒー #フェアトレードコーヒー #オーガニック #コーヒーのある生活 #自分へのご褒美 #サステナブル
これらの回答例は、プロンプトで指定された役割、トーン、条件、形式などを反映していることがわかります。
まとめ:プロンプトはあなたの思考を映す鏡であり、AIを導く魔法の杖
プロンプトは、単なる質問文ではありません。それは、AIという強力なツールを知的に、そして効果的に動かすための鍵であり、あなたの思考をAIに伝えるためのインターフェースです。
今回ご紹介した、
-
目的を明確に
-
役割(ペルソナ)を設定し
-
具体的な条件を指定し
-
背景情報(コンテキスト)を提供し
-
例やヒントを示す
という5つのポイントを意識するだけで、AIから得られる回答の質は劇的に向上するはずです。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、心配はいりません。一度で完璧な答えが出なくても、プロンプトを少しずつ調整し、対話を繰り返しながら改善していくことが大切です。試行錯誤する中で、あなただけの「魔法の杖」であるプロンプト作成スキルは、着実に磨かれていくでしょう。
さあ、今日からあなたもプロンプト・エンジニアリングの世界を探求し、AIとのコミュニケーションをより豊かで生産的なものにしていきましょう!ぜひ、色々なプロンプトを試してみてくださいね!